佐藤隼の作品を紹介するウェブサイトの代わりのようなもの

「読む」絵画 と「見る」絵画



※活動の記録、番外編です



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上:柴田七実さんの油彩画
下:酒井龍一さんの日本画(ミクストメディア?に近いのかもしれない)



尾道時代の縦のつながりは少ないのだが(もともと友人が少ないので…)、一学年下と上の後輩先輩にあたる平面作家が
それぞれ個展を開催するということで、本日見てきた。以下感想。

2人は「インターネット」という社会空間から描く対象を選び取るという手法で共通項があるのだが、
画面上からは「読む」絵画 と「見る」絵画に分かれて見えたのが印象的だった。

柴田七実さんは油画科卒の作家。
ステートメントを読む限り、インターネットから対象(画像)を選ぶのだがそこに深い意味はないという。
描かれた対象たちはきっと何かしらの理由で(ただ何となく選ぶなんてことは不可能に思う)彼女のセンサーに
引っかかったのだろうけど、結果として絵の具の痕跡に隠れてしまっている。
ならばどこにリアリティーを持っているのか?と画面をよく見てみると、
油絵の具で描かれた画面が荒れている。筆跡の流れが咀嚼しづらい。
でもその画面に目が行き、辿るように見てしまう。
タイトルを見ると突き放されたような客観的なものばかり。
ますます画面(もうこの時点では絵の具の痕跡に)に目が行く、、という流れで見てしまう。
これを本人がどこまで意図して描き・展示しているか分からないが、
私はその間柴田氏の作品を「読んで」いたんだと思った。
考えながら / 行ったり来たりしながら見る作品。
この行為性も含んだ仕掛けなのかな? だったらとても面白い。
でも、もう少し読むための手引きが展示会場に転がっていたら更に面白かった(読み込めた)かも。
彼女の作品をこれまで作品を見る機会もなかったのだけれど、勝手に灰色の使い方が達者!と思っていたが、
やはり使い手だった。

柴田さんの個展情報


酒井龍一さんは日本画科修の作家。
約3年振り(!)にお会いできたので直接お話も伺うことができた。
展示実績が豊富なためかピリッとした空間になっていた。
先輩はこの時期立て続けに3本の個展を開催しており、先日はもう一つの会場も見てきた。
酒井さんの作品はタイトルが気にならないくらい(実際見なかったものもあった)画面上で成立していた。
「見る」絵画だと解釈した。
SNSの友人から肖像を提供してもらい、絵に変換するプロジェクトが進行中とのこと。
私は“つぶやく”や“いいね!”に未だ馴染めないし、あまり肯定的ではない。
その疑問を表現しているのかは定かではないが、とても分かりやすい形でアウトプットされていると感じた。
その他のシリーズも、パッと見て分かった(いい意味で。実際はどれほど分かっていたのだろう?)
気分になる作品が多かった。
色数も少ないし、詰まっている情報が1つや2つに絞られている感じ?だろうか。
その分、柴田さんの展示よりも短い時間で見終わってしまった。
人物とそれ以外のモチーフに温度差を感じないわけではなかったが、これは戦略なのだろうか?
私は絵が描けなくなってしまったので、画面のみで何かを伝えることに凄く興味がある。
絵について知りたいことが多い。
でも絵を描いている方って、そこの部分あまり話してくれない場合が多いので、
もっと勉強して、見て、読めるようにならないと! ←自分に言っている

酒井さんの個展情報


話は変わるが、会場のお名前が一方はニューロ、もう一方はニュートロン、とニューニューつながりだったなあ。
作品はスタジオで描かれた瞬間終わるのではなく、展示空間に対しどうプレゼンテーションするか?
で、また違った表情を見せる。
展示空間に作品作品のパーツをインスタレーションするような感覚で、
平面はその長方形(今回は正円タイプもあったけど)の面積みで成立はしないだろういというのが私の考え。
例えば、今回の展示会場じゃなかったらどういう展示にしていただろう。
平面作家へ聞いてみたいことは、多い。


2つの展示を優越づけするつもりで書いているわけではない。
ただ、身近な作家の展示を1日で見に行ってきたのため、その差異に対して考えることが多かった。
私も最近SNSを利用するのだが、知り合いに対しては特に柔らかく記事にする傾向がある
( 特に『顔本』なんかは知り合いに書いた内容が知られるわけだし ) と色々見ていて思う。
実際に私も、思ったこと全てをネット上に晒しはしないし言う必要がないと思っている。
ただ、編集・編集でいいね!いいね!だけでは水で薄まってしまう様にはいつも感じている。


今回は頭の中で思ったことをほぼ無編集(文章としての見栄えは考えましたよ)で書きました。
間違った解釈かもしれませんが、私の感想です。

… 何だかんだ書いているのですが、母校の知り合いで頑張っている方々なので特別やる気にさせてくれます◎
私なんてまだまだだと再確認したし、私も会場で作品を見てもらいたいと思いました。
ほぼ1人で各地に突撃し、ワサワサ制作→展示することが多いので。。


こういった繋がりはネット世界の繋がりより大事にしないといけないなぁぁぁぁ。
有難うございました!
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by 佐藤隼 # by satojun3106 | 2012-06-16 00:02 | 活動の記録 | TOP▲